湿邪から燥邪に変わりゆく秋
2021.09.30
季節の変わり目は不調が出やすくなる時期。特に近年の秋は、残暑がいつまで
も続いて湿度も下がらないため「湿邪(しつじゃ)」に弱い「脾(ひ)」=(胃腸)
の吸収力が弱ったまま「気陰両虚(きいんりょうきょ)」(元気と潤い不足)となり、
秋バテしている方を多く見受けます。
また最近増えているのが「カラ咳」に関する相談です。秋が進めば空気が乾燥
してくるので「燥邪(そうじゃ))」に弱い「肺」に影響がでやすくなります。
中医学でいう肺は呼吸をするだけでなく、潤いをもたらす津液を体中にめぐら
す役割も担っています。
肺の気と陰を補うと、外気と接する皮膚や粘膜を潤すため、乾燥や外邪から体
表を守る働き「衛気(えき)」を強化してくれます。
そのため肺の気が弱ると、鼻水やカラ咳などの症状がでるだけでなく、免疫力
も低下してしまいます。
さらに体だけでなく「悲しみ・憂い」といった感情も強まると考えます。
気陰両虚による秋バテの回復と、肺の元気と潤い補給におすすめの漢方処方が
「生脈散(しょうみゃくさん)」です。
人参・麦門冬・五味子のシンプルな処方ですが、この時期の夏の疲れを癒し、
乾燥する秋から冬に向けて肺を守り、衛気を高めて感染症の予防にも役立てま
しょう。
ワクチン接種は進んでいますが、ブレイクスルー感染予防にも役立つはずです。